絵はあの絵でないとダメと聞く。何故あの絵が許容されるのか

正直に言えば、このゲームの絵は下手な方である。
下手と言っても、デッサンが曲がってるとかではなく、なんか同人臭さが抜けないというか、
下手うまというかそんな感じ。
だが、なんというかリアルではなく、デフォルメされた絵によって、不思議な恐怖が醸し出されている。
ここらは弟切草のSFC版とPS版の対比が挙げられる。
SFC版はSFC初期の作品であり、非常にチープな、ドット絵である。現実感が少ない。
反対にPS版だと、非常にリアルで、現実感がある。
しかし、個人的にはSFC版の方が怖い感じである。PS版はどちらかと言うと、気味が悪い感じ。
(以下観念的な文章になります。ごめんなさい。)
PS版はリアルすぎて、そこに写った風景が真実になってしまうのだ。
ムービーも実写を取り入れ、背景も実写。ミイラも実写である。
そこに、こちらが想像を挟む余地は少ない。だって固定化された事実があるのだから。
反対に、SFC版は実写ではなく、絵として描かれている。
実際にありえない世界だからこそ、プレイヤーの想像の幅が広がり、
想像が恐怖を呼ぶ気がする。
物語に参加してるのが、”主人公キャラ”ではなく
”プレイヤー”=”主人公”にまで昇華出来る想像の余地があるのではないか。